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小越 建典

環境問題のゲームチェンジャー


環境問題のゲームチェンジャー

積水化学工業は、その独自技術で「究極のリサイクル」の実現に挑戦しています。 私たちの生活で出る紙くずやフードロス、ビニール袋、廃プラスチックまで、すべての「燃えるゴミ」を「エタノール」に変えるというのです。 エタノールの多くは石油から作られ、航空機や自動車の燃料や、プラスチック、化学繊維などの材料になります。同社の技術なら、貴重な資源を消費することなく、しかも燃やすときに出ていた二酸化炭素を排出することもなく、社会生活に必要な燃料、材料をつくれるわけです。 しかも、「分別不要」というのがすごいところ。 以前から、環境に負担をかけないエタノールとして、トウモロコシやサトウキビなど植物由来の「バイオエタノール」はありましたが、あくまで原料の穀物は一種類。積水化学は燃えるものならなんでも、ごちゃまぜにしてに処理して、品質の安定したエタノールにしてしまいます。 活用するのは、自然界の微生物です。 まずは、雑多なゴミを燃やして、ガスと燃えカスにします。モノを燃やすと通常は二酸化炭素が発生しますが、ガスから一酸化炭素と水素を精製することで、排出量はゼロに近くなります。 そして、その一酸化炭素と水素が微生物の栄養となり、エタノールが生み出されるのです。 同社は2022年には、岩手県の久慈市で10分の1サイズの実証プラントを建設。2025年から2030年にかけて、段階的に商用化を目指します。

 

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