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小越 建典

はじめに、自分が変わる


はじめに、自分が変わる

離婚後も子どもの笑顔を守り、幸せに暮らせる「円満離婚」をサポートする株式会社アレグラーレ代表の飯野馨巳さん。複雑な感情を抱える顧客の相談を受けるなかで見出した、コミュニケーションの極意を語ってくれました。


「自分はセールスマン、

離婚に応じないパートナーはクレーマーだと思って

接すればいいんです」


【円満離婚】のアレグラーレ代表

飯野馨巳は淡々と言った。


一方に、どうしても別れたい事情があれば、

相手にも、離婚したくない、できない事情がある。


「どうして、わかってくれないのか?」


気持ちと気持ちのぶつかり合いが、

離婚の協議を長引かせる。



そうなる前に、

離婚したい人をサポートするのが

飯野の仕事だ。


冒頭の「セールスマン理論」は、

できるだけ感情を排除して、

要求を通すためのアドバイス。


「クレームを収拾しなければ、

自分の給料が下がる。

そんな状況を想定すれば、

感情を抑えて交渉できるでしょう?」



同じ論理を家庭に持ち込むのは、

いささかドライな印象を与えるかもしれないが…



夫婦が感情をぶつけ合い

憎み合うまで関係がこじれると、本当に困るのは誰だろうか?



「一番の被害者は子ども」

であることを、自身も子連れで離婚を経験した飯野は身にしみて知っている。



現に離婚する人の6割が、養育費や面会交流の取り決めもせず別れている。

取り決めた場合も実施率は3割程度。ひとり親家庭の貧困率は5割を超える。

両親が子どもに必要なことを決め、実行できるほどの関係性を保つことで、子どもの笑顔を守るのが「円満離婚」でありそのための「セールスマン理論」なのだ。



そして、もうひとつわかったこと。


「私も相手を恨んだことがありました。

でも、その人を選んだのも自分、

結婚したのも自分。

人のせいにしているうちは、

幸せにはなれないんです」


状況を変えるためには、

まず自分が変わらなければならない。


「セールスマン理論」は、

わかりやすい意識の改革、

自分が生まれ変わる第一歩だ。


「娘の結婚式に出ることを

元妻が喜んで認めてくれた」


「子どもが小学校を卒業するまで、同じ学区内に住み、両親の家を自由に行き来できるようにした」


今日も飯野の下には、円満離婚を経て、

幸せに暮らす顧客の声が届いている。


 

【「方便」の力】


真の教えに導くための

わかりやすい仮の手段を

仏教で「方便」と言います。


もし、飯野さんがはじめから

「相手ではなくあなたが変わるべき」と

正論を押し通していたら、

相談者は納得しないでしょう。


経験から学んだ

正論を持ちながら、相手の気持ちになって

方便を使い分ける。


ビジネスの極意です。

はじめに自分が変わる
 

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