いち生活者の立場からも、すっかりお馴染みとなったTOPPANのリブランディング「TOPPA!!!TOPPAN」。
このCMシリーズが流れ始めたのが2021年4月。そして、満を持して社名を変更したのが2023年10月。
てらすラボでは2022年、立ち上げ一発目の記事としてこのTOPPANリブランディングをアップしました。
長年印刷業界を端から見てきた私からすると、こうやって印刷会社が当たり前にメディアの矢面に出てくることに、隔世の感があります。
というのも、確か1990年代終わりか2000年頭。平日22時より放送されていたニュースステーションのCMに、当時最大手であった某印刷会社が突然登場しました。
「え~!最大手とはいえ、こんな派手なことしていいの?」と衝撃を受けたのを憶えています。
「印刷会社は黒子なんだから、TVCMなど出てはいかん」と本当に業界では言われていたのですよ。今考えるとばかばかしい話ですが、「BtoB企業は表舞台に立ってはいかん」というような空気感はあったのです。
最近読んだ本で、デジタルコミュニケーションの普及の歴史に触れたものがあり、そこには
1990年代 デジタルサービス企業(Amazon、Google、楽天)
2000年代 BtoC企業(航空、金融、メディア、EC)
2010年代 政府(マイナンバー、公金受取、自治体システム統合)
2020年代 BtoB企業(非対面営業、大量情報提供、データ活用、サービスDX)
(「BtoB製造業のコミュニケーション革命-顧客接点のデジタル化がもたらす未来」氣賀崇著)
とあります。ここで言うデジタルコミュニケーションとは、ウェブサイトをはじめとしたデジタルメディアでのインタラクティブなコミュニケーション整備と日常化を指すと思われます。
BtoB企業(=黒子企業)は「不言実行」「黙して語らず」で、発信する必要性が無いと考えられてきました。
しかし2020年代になって、コロナ禍もあり対面営業が極端にしぼんでいく中、BtoB企業のメディア露出、デジタルコミュニケーションが急速に増えてきました。
その最前線に、この「TOPPA!!!TOPPAN」リブランディングがあります。BtoB大手がこういったリブランディングで大成功と言われる成果を挙げているのですから、中小BtoB製造業は、まさにこれからです。
下請け・孫請けの町工場も、目立たないけどワンアンドオンリーな特殊技術を持っている企業も、自社の強みや特徴、働く人の性格・資質を棚卸したうえで、デジタルコミュニケーションに片足を踏み入れ、試行錯誤し続けてくことで、大手との契約ゲットや、大学との共同研究とか、新たなイノベーションなど、大きな成果に結びつくと感じています。
頑張れ、ニッポンの挑戦者たち!
株式会社シーティーイーは、企業がつくる雑誌「コーポレートマガジン」を推進します。
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