AIが組織病に効く?
- TOMUP高橋
- 1 日前
- 読了時間: 5分

2026年2月にスタートしたAI活用基盤「OKRA」を活用した株式会社シーティーイーとの共同検証プロジェクトのレポート第2弾となります。
現状の立ち位置を簡単に言いますと、当初から想定していた壁や小さな成功もあれば、想定外の発見も少なからずあり、それら混沌の中に私たちは、います。
今回は、この3ヶ月で見えてきたことを、できるだけ等身大でお届けします。
成功談ではなく、試行錯誤の中間報告です。
まず、AI推進チームを作った。
わたしたちがシーティーイーとのAI実装プロジェクトで最初に始めたこと、それは、「AI推進チームの正式な立ち上げ」でした。
「誰が、どの業務でAIを進めるのか」を明確に分け、「何を、いつまでに、どこまで責任を持つか」を毎週言語化。さらに日々のちょっとした課題を「これ、AIでなんとかなる?」を議論。
例えば
「重要なお客さまからのメールが、他のメールに紛れて見逃される」
という小さな課題がありました。
これはメール業務あるあるで、問い合わせフォームからの自動返信などで受信トレイが埋もれてしまう問題です。
このお困りごとに対して、あるメンバーが、
「大事なメール抽出プロンプトをAIに考えてもらい、AIで定期的に大事なメールを拾っている」
という小技を披露してくれ、チーム共有することで一気に解決した、ということもありました。
個別最適から全体最適に矢印が向かった瞬間でした。
小さな一歩ですが、私が想像していた以上に大きな前進が生まれました。
メール業務で最も時間を食うのは…
最初の3か月間で出された課題の多くは、こういったメール関連の業務です。
理由は当然みんなが使っているツールだからなのですが、同時に「だからこそみんなに成果が出やすい」領域だということ。
メールの下書きをAIに任せ、返信文の言い回しをAIに整える。
それだけでも、塵も積もれば山となるだろう、と。
この方向で、推進担当が手分けして試行を進めましたが、調査段階で、出鼻をくじかれることとなります。
OKRAから1週間分のログデータを取得し、メール利用時間を抽出。
平均3~4時間/人、Outlookと向き合っているという現状が明らかとなりました。
さらに深堀し、使用用途を解析したところ————
書く・送る: 約4%
読む・探す: 約92%
予定表・その他: 約4%
メールに使っている時間のほとんどが
「書くこと」ではなく「読むこと・探すこと」だったのです。
私たちはAIに「下書きを書かせよう」としていたことは、ある意味間違いでした。
本当に時間を吸われているのは、書いた後の「あのメール、どこに行ったっけ」を探す時間だった。
数字を見るまで、このことを正しく認識できていませんでした。
「メールを書く支援」から「メールを読む・探す支援」へ。
「読む・検索する」ことをAI活用し、いったいどの程度の時間が創出されるのか?
こちらは追ってレポートします。
設計からの見直し
たとえば社内の週報。
Teamsに毎週ストックされる週報をAIに読ませて評価することを試してみたところ…
うまくいかない。
投稿時間に合わせてAIがクロールし、投稿がなかったら後程クロール…。
ターゲットとなる投稿をAIがコピーし、AIチャットツールへペーストし、評価する…。
これって、AIは意外と苦手なことが分かりました。
人間が読む分には十分でも、AIが集計するには構造が足りないのです。
ここで、私たちは小さな方向転換を決めました。
「現場のやり方を変えず、素材そのまんまをAIに食わせる」ではなく、
「現場のやり方を変え、AIが食べやすいものに整理してから食わせる」。
そこで、週報をフォーム化し、Excelクラウドに蓄積し保存する運用に切り替えることとしました。
ファイル管理も同じく、資料がどこにあるか人によって違うと、AIに探させようにも、そもそも探す場所が決まっていません。ここを「どこに置くか」のルールから整理しなおしている最中です。
地味な作業ですが、ここを飛ばすと、どんなに高性能なAIを導入しても使われずに終わります。
また、これらの動きは、構造的思考やナレッジマネジメント、属人化解消の観点からも本来推し進めるべき施策です。
AIがきっかけとなり、組織の「こなしてさえしていれば良い」という受け身思考に変化が訪れ、マネジメント思考にシフトが始まっています。
まとめ
シーティーイーAI推進プロジェクトは、まだ4ヶ月目、3分の1が過ぎたところです。
私の経験で言うとシーティーイーAI推進プロジェクトは、これからもっと多くの壁にぶつかります。それはつまり、多くの発見も同時に起こるということです。
「AIを導入すれば即成果が出る」ものではない。むしろ間接コストを含むと赤字です。
「AIをどう日常業務に入り込ませるか」を、現場と一緒に設計するプロセスそのものが本質である。
要は、組織作りの要としてAIを中心に据えることが大事。
この思いは、3ヶ月経っていっそう強くなりました。
引き続き、この変化の記録を見守っていただければ嬉しいです。
【OKRAとは】 OKRA(Open Knowledge Real-time AI Assistance)は、日常のPC業務の中でAI活用のタイミングをリアルタイムに提示する、法人向けAI活用OSです。 PCにインストールするだけで、作業中のアプリケーションや業務の流れをもとに、「この場面ならAIが使える」という具体的な活用方法を自動で提案。特別な知識や事前学習がなくても、業務の延長線上で自然にAIを使い始めることができます。 提案内容は、手順・プロンプト・ツールの使い方をまとめた「レシピ」として提供され、実務で使うこと自体が学習となる設計。小さな成功体験を積み重ねることで、個人のスキルに依存しない、組織全体でのAI活用定着を支援します。 OKRAは、AIを「導入するためのツール」ではなく、AIが現場に根付き、継続的に活用される組織文化をつくるための基盤です。 企業のAI投資の効果を最大化し、AI時代に適応した働き方への変革を支援します。 |
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