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小越 建典

魂を揺さぶるデザインを探せ!「第1回街角クリエイティブ写真グランプリ」開催レポート


街角クリエイティブ写真グランプリ

11月某日、都内某所の会議室に、神妙な面持ちで集結した5人のクリエイター。はじまったのは…


「第1回街角クリエイティブ写真グランプリ」


参加者は、クリエイター魂を揺さぶられる街角の風景写真を撮影。この場でそれぞれのイチオシ作品をプレゼンし、最もビンビン来た1枚を選ぶという企画です。今回は、cte.の藤田社長、近藤本部長、デザイナーの山崎、そして外部ライターの小越がエントリー。cte.デザイナーの梅林審査委員長の独断と偏見で、グランプリが決定されました。



いざ、プレゼン開始!


トップバッターの近藤が、まず提示したのが地元さいたま市で撮影したデザインマンホール。


街角クリエイティブ写真グランプリ

Jリーグクラブの浦和レッドダイヤモンズ、大宮アルディージャの2チームがホームタウンとするサッカーの街らしい趣向。消火栓(左。消火のために必要な水を供給)と排水栓(右。排水作業のために設置)が、それぞれわかりやすく表現されています。そもそも、マンホールに種類があると、一目でわかるのも、デザインの力ですね。


「ちなみにマンホールってなんで丸いか知ってる?」と雑学を披露する梅林。四角形では一辺より対角線が長いのでずれると落ちてしまいますが、円形はどんな向きでも直径は同じなので落ちることがないんです!形には、意味があるんですねえ。



街角クリエイティブ写真グランプリ

続いては原宿の新名所「ハラカド」で見つけたトイレのサイン。フォルムといい、カラーといいユニークなスタイル。ピクトグラムはcte.でも多用する表現なので、各人、非常に参考になった様子。

また、「MEN」の文字に注目した藤田は、「シブヤフォント」に言及(こちらはシブヤフォントではない)。障害のある人の画や文字をオープンフォントとして提供した渋谷のシティプロモーションです。オリジナルフォントを活用したPRやマーケティングは、アイデアの引き出しになりそう。



 

続いてプレゼンしたのは、デザイナーの山崎です。

まずは東京と神奈川に展開するカレーチェーンの「もうやんカレー」の246渋谷店。


街角クリエイティブ写真グランプリ

「青山通りに突然現れるユニークな看板が気になっていた」と山崎。「絶妙なダサさ(梅林)」の手書き文字が、強烈にアピールしてきますね。

梅林いわく「狙ってもなかなかできない。シロウトの方か、相当凄腕のデザイナーが手掛けているはず」とのこと。調べてみると、ロゴは社長の妹さんがデザインされたそう。どうやらプロのデザイナーさんのよう。すごい!


街角クリエイティブ写真グランプリ

こちらは東京駅で見つけた「りんごジュースだけ」の自動販売機。よくみてみると、「ふじ」「ジョナゴールド」「つがる」と、3種類から選べるようになっています。

自販機の中でもりんごジュースって、メインを張るような存在ではない(?)ですよね。でも、ここまでアピールされたら買ってしまいそうです。ちなみに、山崎はジョナゴールドのジュースをおいしくいただきました。











 

続いては、外部ライターの小越です。こちらは東京駅八重洲口地下のゴディバカフェ。


街角クリエイティブ写真グランプリ

ゆったり座れる1〜2人掛けのソファ。一部が通路に背を向けているところに注目しました。

包み込むような背もたれの影響もありますが、人が行き来する通路より、壁側を向いていたほうが、ゆっくり過ごせると思いませんか?

そういえば、他のカフェではあまり見ない設計ですよね。



街角クリエイティブ写真グランプリ

続いては東京駅グランスタで見つけたオーベルジーヌのカレー。ロケ弁ですごく有名なカレー屋さんなんですが、ご存知でしょうか?

この日は運悪くお休みで購入できず、サンプルだけ撮影しました。シンプルで奥深い味わいの欧風カレーはもちろんですが、この丸々一個のじゃがいもも、ホクホクしておいしいんです!

これだけで、見た目のインパクトがぐっと増します。カレーだけでは、多くの人の印象に残るお弁当にはならなかったかも!?



 

藤田はオフィスのある江戸川橋エリアを歩いて、街角クリエイティブを撮影してきました。


街角クリエイティブ写真グランプリ

こちらは、組版(書籍や雑誌に文字や図版、写真などを配置してレイアウトする作業)の同業者でもある高陽社さん。その道のプロだけあって、「フォント、文字間のバランスが絶妙だ!」と叫ぶ藤田。

楷書系のフォントはシンプルで読みやすいけれど、実はちょっとユニークなスタイル。広めにとった字間が、堂々たる印象を与えているようです。ベテランは、こういうところに目をつけるんですねぇ。


街角クリエイティブ写真グランプリ

一方で、苦言を呈したのが、とある縦書きの看板(実物の掲載は控え、イメージで再現しています)。文字間隔を詰めたスタイルは、前向きで積極的な印象を与えるとされます。

しかし、藤田は「一時トレンドになったスタイルだが、これはやりすぎ。デザイナーを呼んで理由を聞き正したいレベルだ」と指摘。

確かに、詰めすぎると読みづらく窮屈な印象を与えますね(他所のデザイナーにまでクレームをつけなくてもよいと思うのですが…)。

















 

グランプリはあの「カレー」

プレゼンタイムが終了し、全員が固唾を飲むなか、梅林が審査を開始しました。


映えある第1回グランプリを獲得したのは…山崎!


もうやんカレーが選ばれました。


審査委員長コメント

 

あの素人っぽさを出せるプロは、稀有な才能の持ち主。間違えると大失敗になるリスクがあるので、私なら、社長に要求されても再考してもらう。

食べ物に関するデザインで、ブルーやグリーンなど寒色系はご法度。食欲を落とすために、皿やマットをブルーにするダイエット法があるほどだ。

しかし、セオリーに反したからこそ、街角で目を引くことができる。軽々しくマネはできないが、とても参考になるデザイン。


 
栄冠を勝ち取り歓喜の山崎

 こうして、大いに盛り上がって幕を閉じた「街角クリエイティブ写真グランプリ」。Webサイトやパンフレットなど、クリエイティブでお客様を支援する企業として、気づきの多いイベントでした。

皆さんの会社でも、頭の体操と社員のコミュニケーション促進に、実施してみてはいかがでしょうか?よろしければ、ぜひ私たちと共同開催で!





 

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