
アイデア次第で逆境を克服し、大きなライバルを乗り越える! 当社のような中小企業にこそ活用したいのが、マーケティング&PRの力です。「ウチにもできるかも!」と勇気が出るようなマーケティング&PRをご紹介します。
1. 逆境を打開する勇気が出る
「マリーナ・プリエトに会いに行こう」

ネット広告への投資が増す一方で、リアル広告、特に交通広告は広告主の確保は大変です。スペインの広告会社JCDecauxは、そんな状況を逆手に取ったキャンペーン「Meet Marina Prieto」を実施しました。
同社が起用したのは、マリーナ・プリエトという100歳の一般女性。彼女がインスタグラムに投稿していた写真を300以上、空き枠だらけだった地下鉄の広告スペースに掲出しました。フォロワー数28人のおばあちゃんが、居眠りしていたり、家族と食事をしているだけの写真です。
しかし、「何の変哲もない」ことが大々的に掲載されている違和感が、関心を呼んだのでしょう。「この人は誰?」と地下鉄の利用者が話題にしはじめました。マリーナのフォロワーは一週間で5,000人に急増、最終的には1万人を超えました。
広告主が地下鉄の駅や車内の広告に興味を持ちます。使いようによっては、交通広告はまだまだ効果を発揮することが証明されました。JCDecaux社は、見事過去最高の広告枠の予約を獲得したそうです。
2. 巨人に挑戦する勇気が出る
「バーガーキングの回り道作戦」

みなさんには、どうしても追いつけないライバルはいませんか? でも、あきらめてはいけません。相手が大きく強いほど、その力をうまく使って成長できるかも!
米国のバーガーキングが行った「Whopper Detour(回り道)」は、絶対的王者のマクドナルドに挑む前代未聞のキャンペーンです。
なんと、同社オリジナルのハンバーガー「ワッパー」を1セントで販売!ただし、マクドナルドの半径200メートル以内にいるユーザーにだけ…。
専用アプリをダウンロードしたユーザーが、マクドナルドに近づくと、クーポンが送られてくるという仕組みです。おもしろがったユーザーがSNSにアップして、それをメディアがおもしろがって報道しました。
マクドナルドが、どこにでもある存在(全米で1万4000店舗)だからできること。あからさまな挑発ですが、絶対王者が相手だからこそ、シャレの効いたキャンペーンになったのだと思います。
アプリの利用者は急増し、モバイル売上は3倍に。4年間で過去最高の売上を記録したといいます。
3. 一発逆転の勇気が出る
「落ちないりんご」

絶体絶命のピンチに陥ったとき、ぜひ思い出したいストーリー。
1991年9月の台風19号、瞬間最大風速50m超えという猛烈な風が、青森県藤崎町を襲いました。藤崎町はりんごの産地。収穫直前まで育ったりんごのほとんどが、枝から落ちてしまいました。
わずかに枝に残ったりんごも、傷ついてしまったため、商品価値は大幅に下がります。しかし、あの暴風にも耐えたりんごに、何とか付加価値をつけて売れないものか?
そこで考えられたのが「落ちないりんご」というネーミングです。全国の神社でご祈祷してもらい、受験向けの縁起物として販売しました。価格は1個1000円。これが受験生とその保護者にバカ売れしました。ひどい災害でしたが、販売額としては、最小限のダメージにとどまったといいます。
あきらめてはいけない。考え続ければ、活路が見えるんですね。
まとめ
どの事例にも、くすっと笑えたりほっこりしたり、「心を動かす」仕組みがあります。人が行動したり、応援するのは損得だけではないんですね。皆さんのビジネスでも、ちょっとしたことから「心を動かす」アイデアを考えてみてはいかがでしょうか?
cte.にもぜひご相談ください! 一緒に考えましょう。
株式会社シーティーイーは、企業がつくる雑誌「コーポレートマガジン」を推進します。
詳しくはこちらまで。