top of page

terra°ce lab

サッカー日本代表に学ぶ、ワクワクするコンセプトの作り方

  • 執筆者の写真: 小越 建典
    小越 建典
  • 6月17日
  • 読了時間: 5分
サッカー日本代表に学ぶ、ワクワクするコンセプトの作り方

ナイスゲーム!


先日の森保ジャパンの熱闘は、ご覧になったでしょうか?


スター選手がそろうオランダを相手に、2回のビハインドを追いつき勝ち点1。

スコアもそうですが、内容としても、準優勝3回の強豪国と互角に戦っていたように見えます。


今日はそんな日本代表の「ことばの力」と、それをビジネスに活用する方法を考えてみたいと思います。



日本代表のコンセプトとは


よい商材なのにイマイチ良さが伝わっていない

営業トークを再構築したいが何から手を付ければよいか…

共感されるコミュニケーションで良い人材と出会いたい

そんなときは「コンセプト」の見直しをおすすめします。いわゆるモノゴトの基軸となるような概念やことばをつくりなおすのです。


読む人の感情を動かすような一行ができれば、理屈よりずっとシンプルに、深くまでメッセージを伝えることができます。


その素晴らしいサンプルになるのが、森保一監督率いるサッカー日本代表です。サッカーファンの読者はご理解いただけると思うのですが、今回のワールドカップはこれまでになく、期待値が高いですよね。


そんな日本代表のコンセプトをご存知でしょうか?


「最高の景色を 2026」


2022年カタール大会のコンセプト「新しい景色を」からのバージョンアップです。

「新しい景色」とは、日本代表が未到達のベスト8を意味しています。

「最高の景色」とは、言葉の通り「優勝」です。今回の日本代表は、監督、選手ともに優勝の目標を公言しています。


かつては、選手もファンも「ワールドカップで優勝」なんて言えば、バカにされていたでしょう。今でも、かなりストレッチした目標ではありますが、「ひょっとしたら」と思わせる雰囲気はあります。


今の日本代表は、非常に期待値が高いです。実際に強くなったのはもちろんですが、背景には「ことばの力」があります。



日本代表のナラティブ


機能や特徴を並べただけのコンセプトは、右から左にスルーされ、記憶に残りません。良いコンセプトは、気持ちよく人々の「当たり前」を書き換えます。認識の転換、マーケティングでいうところの「パーセプションチェンジ」です。

ただ、理想や目標をぶち上げるだけでは、人の心は動きません。物語=ナラティブが必要です。

日本代表にも、「優勝」を信じさせるだけのナラティブがあります。


①強豪国にも勝てる

カタール大会で優勝候補のドイツ、スペインを撃破しました。しかも、どちらも逆転勝利。勝てないと思っていた相手に、劣勢でも勝つことができるというパーセプションがうまれました。


②自分たちのサッカーで勝てる

カタール大会では極端に守備的な戦い方が目立ちました。しかし、大会後のドイツとの親善試合では4−1で攻め勝ち、2025年にはブラジル相手に15本のシュートを撃って0−2から3−2で逆転。

背景には、海外のトップリーグで主力を張る選手が増え、世界基準が当たり前になったことがあると言われます。「アジアでは攻め、世界では守って、勝つ」というかつての常識を覆しました。


③日本人は世界一になれる

野球の大谷翔平選手は、メジャーリーグで3度のMVPに輝き、二刀流という誰もやったことのない離れ業を実現させています。世界一どころか、史上最高の野球選手かもしれません。

ほかにも、ボクシングの井上尚弥選手など、競技を牽引するような日本人アスリートが増えています。選手やファンの基準が、「世界で戦う」から「世界一になる」に変わりました。


こうしたナラティブがあって「最高の景色を」のコンセプトがある。だから、みんなが信じられる一行になっていると思うんです。



コンセプトづくりで使える3つの軸


では、これを抽象化してビジネスに活かすなら、どうなるか?

私はコンセプトの軸には、「価値」「プロセス」「世の中」という、3つのナラティブがあると思っています。


価値のナラティブとは、結果、成果です。日本代表は、カタール大会でのドイツ・スペインからの逆転勝利が、大きくパーセプションを変えました。


ビジネスでも顧客に何を提供し、どう評価されてきたかが重要です。端的に売上数や金額は、価値提供の証明になりますし、顧客の声のような定性的な指標もあります。


プロセスのナラティブとは、その価値を生み出すために、自分たちは何をしてきたのかという、内側の物語です。日本代表では戦術の洗練や、選手たちが海外の主力として経験を積んできた蓄積が、ここに対応します。


ビジネスでも、商品を開発し、人材を採用し、顧客とコミュニケーションをとるというプロセスがあります。自分たちがどこにこだわり、どのような強みを育ててきたのか、

世の中のナラティブは、自社と直接の関係はなくても、社会全体に流れる空気や価値観の変化のことです。大谷翔平選手や井上尚弥選手の活躍によって「日本人は世界一になれる」というパーセプションが広がったことも、サッカー日本代表の物語に重なり、説得力を後押ししています。


ビジネスでも、トレンドや社会情勢を見抜くことは重要です。


この3つの軸が揃うと、「自分ゴト」と「世の中ゴト」が一致して、地に足のついた、ワクワクするコンセプトが生まれます。



ユニクロのナラティブとコンセプト


ユニクロは、非常にわかりやすいナラティブとコンセプトの事例です。ユニクロは、かつては「ユニバレ」「ユニかぶり」と揶揄されるほど「非おしゃれ」なブランドでした。

しかし、今はそんなことばは死語になりました。むしろ、「本当のセレブはユニクロが好き」と言われるくらい、パーセプションが変わりました。


その背景には、流行に左右されないベーシックな服という「価値」、SPAによる開発から販売までの一貫体制でヒートテックなどの機能性素材を開発した「プロセス」、そして平成のデフレや過度なブランド信仰への懐疑、環境意識の高まりという「世の中」の変化があります。


この3つが噛み合った素晴らしいコンセプトが


「Life Wear(究極の普段着)」


です。


皆さんの扱う商材や、経営する会社にも、「価値」と「プロセス」のナラティブはきっと存在します。それに対応する「世の中」のナラティブも、案外身近なところに隠れているものです。


まずは自分たちの事業の物語を発掘して、言語化してみること。そこにこそ、ワクワクするコンセプトの種が見つかるはずです。社内だけでは難しいときは、いつでも私たちがお手伝いします。



てらすラボでは、GUTS×社長、GUTS×看護師など、お仕事の感動話を掲載しています。

 もしまわりで感動話を知っている方、推薦をお願いします。

お問い合わせはこちらへ。


bottom of page