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小越 建典

広報・PRを考える①


広報・PRを考える



広報・PRを活用していますか?              

てらすラボ

全国の経営者、マーケティング担当者253人を対象にした調査(解拓舎)では、

「社内に広報部がある、または専任の広報担当者がいる」と回答したのは49.0%にとどまりました。


欧米に比べ、日本の広報・PRは遅れていると言われます。私たちも含め、BtoB企業は特に、戦略的な広報・PRを後回しにしがちです。

PRは「パブリック・リレーション」の略で、「社会との良好な関係を築くこと」を意味します。顧客や求職者、地域社会などのステークホルダーに、自分たちを「好きになってもらう」ための活動です。


CMの時間や雑誌・Webのスペースの〈枠を買う〉広告とは、本来異なる考え方です。PRはメディアに広告費/掲載費を支払うことなく成立します。プレスリリースなどでメディアへの情報提供を通して、露出を促し、認知の拡大やブランドの向上などを図っていきます。

広報と広告の違い


コロナ禍のPR事例                    

わかりやすいPRの事例をひとつご紹介します。株式会社MIHARUさんは、出張型スマホ講座など、シニア向けのデジタル支援事業を行っています。高齢者のコロナワクチン予約が開始間もない2021年5月、次のリリースをメディア限定で配信しました。


「コロナワクチン接種の予約が高齢者には難しいとの声多数…そんな高齢者を孫世代の若者が遠隔サポート」


プレスリリースでは、高齢者のワクチン予約が各地で大混乱していること、高齢者へのデジタル支援が課題であること、そして最後に、自社が高齢者のワクチン接種予約をサポートしていることを伝えています。

すると、キー局の情報番組が早速取材に訪れ、予約サポートのサービスを紹介したのです。


PRバリューのある情報

ニュースバリューの高い情報をタイムリーに発信すれば、1円の広告費も支払うことなく、向こうから「紹介させてほしい」と依頼してくれます。抑えておきたいのは、一方的な商品・サービスの宣伝(自分ゴト)に、メディアはニュースバリューを感じないということ。世間の関心事(世の中ゴト)を踏まえたうえで、自社の取り組みを紹介することがPRのポイントです。






PRのメリット                      

広報・PR視点を経営に取り入れるメリットは「社会とよい関係を築けること」。短期的には次の2点がメリットです。


1.露出あたりの費用対効果が高い
露出あたりの費用対効果

広報・PRではプレスリリースを1本配信するだけで、さまざまなメディアで露出される可能性があります。例えばキー局の夕方の情報番組で、1分間取り上げられたとしましょう。同じ時間のCM枠を買うと、数百、数千万円の広告費がかかります。

プレスリリースは無料でも制作、配信できます。専用の配信サービスは3万円程度で利用可能です。


2. 情報の信頼性が高い
情報の信用度

情報が氾濫する現在では、広告宣伝は効果を上げられなくなっています。

新聞や雑誌、テレビ、ネットニュースやSNSの口コミも含め、メディアで流れるオーガニックな情報は、広告より信頼性が高いのです。

第三者から伝えてもらうことで、価格競争から脱却し、特別なブランドを築くことができます。


PRは、短期的にも長期的にも、企業のあらゆる活動に役立てられます。ただし、情報の露出量やタイミング、内容は、すべてメディア任せ。広告と比べてコントロールが難しいコミュニケーションです。だからこそ、広報・PRは継続的に取り組み、ノウハウを、蓄積することが大切です。



 

株式会社シーティーイーは、企業がつくる雑誌「コーポレートマガジン」を推進します。

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