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小越 建典

世界を一変させる産業用光合成


産業用光合成

Twelve 社は炭素転換の技術で、さまざまなプロダクトを開発する米国のスタートアップです。空気中からCO2を回収し、水と再生可能エネルギーによって物質や燃料を生成。「今日は石油から作られている何千もの化学物質や燃料製品を空気から作ることができます(同社)」

例えば「E-Jet®」は、CO2と水と電気で、合成ガスを生成する独自技術で製造されたジェット燃料です。2021年には、米国空軍が実証実験し、航空機燃料としての活用に成功しました。

燃料の製造時にCO2を取り込むので、従来燃料と比べてCO2のライフサイクル排出量は 90% 以上削減されるといいます。


さらに革新的なのは、CO2はもちろん、水すらも空気中から回収して燃料ができる(と同社は主張)こと。あとは電気の供給さえできれば、外部から燃料を補給することなく、航空機を運用できます。現状でコスト面などは不明ですが、空軍の機動性を一気に増すソリューションとして、いち早く軍事用に実用化されるかもしれません。

同社は、炭素転換のプロセスを、「自然界の植物と同じように」と表現しています。植物の光合成は、太陽光のエネルギーを使って水を分解し、酸素を生み出し、CO2を固定してデンプンなどの養分をつくります。

自然界の根本的な仕組みを再現し、資源の消費や新たな排出のない「トレードオフのない未来(同社)」は、果たして実現するか? 要チェックのスタートアップです。


Twelve社

米空軍

The Air Force partners with Twelve, proves it’s possible to make jet fuel out of thin air

 

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