売れた分だけ獲る、獲り過ぎたら海に返す──。岡山に「完全受注漁」を行う邦美丸さんという漁船があります。 インターネットで消費者とつながり、事前に注文を取ります。漁に出ると、注文の分だけ魚を獲って、消費者へ直送するというシンプルな仕組み。消費者は、スーパーと同じくらいの価格で、新鮮な魚が手に入ります。卸を通さないので、生産者(邦美丸)は漁獲量が減っても単価が上がり、以前と同等の収入を得ていると言います。 邦美丸さんのストーリーは、現代的なビジネスのトピックを、いくつも包括しています。 まずは、働き方改革。以前と比べて漁の時間は激減し、漁師さんのプライベートが充実したそうです。 次に、資源の保護や食品ロスの削減。邦美丸さんは「“獲る”漁業から、資源を“管理”する漁業へ」を掲げ、網にかかった高級魚も注文以上の魚はリリースします。 そして、DXです。インターネットがあれば、市場や卸を通さなくても、消費者と直接つながることができます。単なるデジタル化ではなく、「完全受注漁」という形で、長い間続いてきた漁業のビジネスモデルを転換しているのが、邦美丸さんのすごいところ。 しかも、使っているのは20年以上前からあるネット通販の仕組みです。特別なテクノロジーがなくても、アイデアと気合でDXは成る! という教訓ではないでしょうか。 参考:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rsk/443329?display=1
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