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小越 建典

さらば、地球よ


さらば地球よ

レタラ社は、北海道大学発の宇宙スタートアップです。今月、NEDOの支援事業に採択されて2.4億円の助成を受けることが決まりました。 同社が開発しているのは、小型人工衛星向けのエンジン(推進システム)です。燃料と酸化剤、燃焼器などからなるユニットで、衛星が自分の力で宇宙空間を移動し、軌道を脱出したり、修正する際の動力となります。 同社の特徴は、プラスチックによる固形燃料を活用する推進システム。炭素系の原料や廃プラスチックからでも燃料の製造が可能で、低コストで安全性が高く、高い推進力が得られると言います。 同社が注目される背景には、昨今の宇宙開発事情があります。ロケットへのライドシェアにより、民間でも小型の衛星が、以前よりずっと手軽に運用できるようになりました。しかし、現実的に利用可能な推進システムがないため、多くの衛星が同じ軌道上を周回しています。従来の推進システムは、水蒸気やガス、あるいは液体燃料を使用していますが、前者は推進力が低く、後者は安全管理のコストが高い、という問題がありました。 そこで、扱いやすいプラスチックの固形燃料を燃やし、推進力を得る技術で、より目的に応じた軌道で衛星を運用できるようにするのが同社。宇宙旅行や月面探査など、派手なニュースに目が行きがちですが、同社は人類の宇宙利活用のベースとなる貴重な技術を握っています。こういう事業は強いはずです。 レタラ社は「太陽系全体をカバーする物流ネットワークの推進力となる」とビジョンを示しています。 https://www.letara.space/ja

 

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