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  • 小越 建典

社会課題の解決がビッグビジネスに!?


helppad

「1億総介護時代だ!」と訴えるのは、aba代表の宇井吉美氏。それどころか、世界は100億総介護に向かっており、ビジネスのスケールを感じさせる分野です。 同社が開発するのは、ニオイで排泄を検知するシステム「Helppad(ヘルプパッド)」です。シート型のセンサーをベッドに設置し、その上にユーザーが寝るだけ。おむつの中に排尿、排便すると、センサーが検知して、クラウド経由でアプリなどへ通知します。 シート型だから違和感や寝心地の悪さはなく、もちろん服を着たままでも問題ありません。 大学で介護ロボットを研究していたという宇井氏らが、「ヘルプパッド」の開発に至ったのは、 「おむつを開ける前に中が見たい」 という、現場の介護職員の声から。職員たちは昼夜を問わずおむつの交換に多大な時間と労力を取られるが、そのうちの30%は空振り。つまり、排泄をしていないのに、オムツを広げてチェックをすると言うムダな作業になっていると言います。 「ヘルプパッド」を導入したある介護施設では、おむつ交換の手間が半分に減少。また、適切なケアによって、被介護者の皮膚の状態が大きく改善したと言う報告もあります。人手不足と重労働に悩む介護業界の課題を解決し、同時に、被介護者のQOLを向上するテクノロジーですね。 さらに、このビジネスの真骨頂は「データ」です。センサーで読み取ったニオイのデータをAIが解析して、排泄と汗などその他の原因、さらに現在は便か尿か、まで判別できます。今後ユーザが増え、データも蓄積されるごとに AIの精度が上がれば、将来的には病気の検知などの活用も見込まれます。また、個人のデータを記録することで、排泄を予測したり、それに合わせて、入浴や外出と言った介護サービス、生活の改善を行うことも可能です。 高齢化、社会介護の問題は、日本だけに限ったことではなく、今後世界で重要性が増していきます。それだけに、ビッグビジネスに成長する可能性のあるプロダクトであり、実際に各国からの引き合いも受け始めていると言います。 Helppad https://helppad.jp/

 

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