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  • 小越 建典

危機を乗り越えた出会い 前編

特別な出会い

 

「あのときを、どうやって生き延びたか…」

 

SPCコンシューママーケティング社代表の古家諭は、 

遠い昔を懐かしむように話しはじめた。

 

2020から3年半続いたコロナ禍。

中小企業の多くは、 何らかのビジネスの転換を経験した。

 

同社の場合、 それは主に証券会社向けのマーケティング事業から、 「キッチンカー製造販売」への拡大だった。

危機に際してなりふり構わず、悪く言えば「場当たり的」な生存戦略に聴こえるかもしれない。

しかし、古家にとっては、 今後10年の経営を変える 抜本的な挑戦だった。


キッチンカーイメージ
 

2020年4月。

緊急事態宣言下の東京。

 

人と人の接触を著しく制限する 世の風潮に逆行するように、 古家はひたすら人との出会いを求めた。

 

大手の案件が軒並みストップし、 会社の売上は激減。

 

やるべき仕事が見つからず、 先行きも予測できない日々。

 

小さな糸口でも見出せれば、とつてを頼り、オンラインを活用し、情報を求めて人と話していた。

 

そんななかでも「特別だった」と、古家が語るのが、 知人の経営者から紹介を受けて、 山辺(仮名)と出会ったときのことだ。

 

「飲食、工場、広告、建築と、 幅広い事業を展開する経営者なのに、 商売っ気がないことに驚きました。

おもしろいことをたくさん考えていて、 それを世に出し、人の役に立つという挑戦こそが彼の歓びなんです。

お金もうけは二の次のようでした」

 

これまでマーケティング畑を歩いてきた古家とは正反対と言ってよい人物。

自らの才能を信じ、 情熱と好奇心に従って動くエンジニア気質の人だ。

 

そんな山辺のオフィスで行った初めての打ち合わせ。

 

トントン拍子で話が進んだのが、 従来にないキッチンカーのアイデアだった。

 

 

ハイスペキッチンカーが売れる理由


「飲食店の営業が制限されるなか、 メディアなどでキッチンカーは注目されていました。

しかし、キッチンカーを製造するメーカーは、 関東圏に数社しかなかったのです。

彼が作って僕が売る。一蓮托生だと思いました」

 

古家は希望の光を見た。

 

しかも、山辺が構想していたのは、 ただのキッチンカーではない。

 

熱と蒸気をコントロールできる スチームコンベクションオーブン(スチコン)という 多機能調理マシンを搭載した ハイスペックキッチンカーだったのだ。

 

一般的なキッチンカーと比べて、 料理の提供量は5倍以上(同社計算)。

 

炒める、煮る、揚げる、炊く、でる、と 複数の調理工程を1台でこなせる。

 

ピザ、シチュー、唐揚げ、麺類や 低温調理のローストビーフまで、 多彩なメニュー構成が可能だ。

 

キッチンカーは場所や天気、 トレンドやタイミングなど、 様々な要因に影響を受けやすいが、 スチコンを搭載していれば、 平日はOL向け、雨が降れば男性向け、 休日はファミリー向けに出店するなり、 提供料理の変更などの柔軟な運用が可能になる。

 

潜在的なニーズは大きいと、 商売人の古家は直感した。

 

また、機械だけで約200kgもの重量があり、 ふつうは車検を通せないので、 後発の参入障壁は非常に高い。

 

古家は数日でWebサイトを整え、プロモーションを開始した。


 

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