「代表・藤田のお酒」ができました!
- 小越 建典
- 3月19日
- 読了時間: 5分
先日、代表の藤田が福島県大和川酒造店で3カ月間にわたって酒造りに挑戦している様子をお伝えしました。今回は、その続き、「ラベル作り」編です。
ついに、藤田が地元の皆様と一緒に作った日本酒が完成しました!
藤田の酒をイメージした多彩なラベル
精米から麹づくり、仕込みにろ過、火入れと、日本酒ができるまでには、多ければ20近い工程があります。その最初から最後まで見てきたお酒は、藤田にとって我が子のようなもの。感慨もひとしおです。
「酒造りはもちろん勉強になりましたが、喜多方の水や風、雪などの風土や文化、喜多方人の魅力など多くの要素があり、そのすべてがお酒の美味さに関わっていることが肌で感じることができ、それこそが大きな収穫でした。東京に戻り、早速、週末日本酒Ⅼover達の集う会に持っていきました。これが大好評!日本酒に関して多くの著書のある山内聖子先生からは、『福島酒らしいまったりした甘みがいい。純米大吟醸でしたが燗も良かった!』とお褒めいただきました!嬉しすぎます(´;ω;`)」(藤田談)
そして今回は酒造りの最終工程である「ラベル貼り」を行ってきました。
「もうお酒は完成したものが詰められているのだから、ラベル貼りは大した作業ではないのでは?」とお思いの方、ラベル貼りを馬鹿にしてはいけません。「熱を伝える」コミュニケーションカンパニーであるcte.の代表がつくるお酒としては、最後に魂を込める重要なプロセスです。藤田は事前に有志の社員や関係者に、オリジナルラベルの制作を依頼していたのでした。
ブランドは、大和川酒造店さんの銘酒「弥右衛門」と藤田陽司の名前の一字を組み合わせて「陽右衛門(よううえもん)」と名付けました。それ以外は、まったく自由。デザイナー、オペレーター、ライターたちが、思い思いにラベルをデザインしました。

左から
①藤田(夫婦)のデザイン
「藤田が作成したラフを妻がデザインしました。親しみのわく書体で、気軽に飲みたくなるシンプルなラベルにしました。ちなみに朱印の部分は純米大吟醸ならぬ『純愛大緊張』とし、飲んでいただく方への気持ちを表しました」
②ライター 小越のデザイン
この後の記事に詳細を記しています。
③経理 三平のデザイン
「『陽右衛門』の陽の文字より『紫陽花』×日本酒と言えば『江戸切子』のお猪口で飲みたいかなーという思いで、手書きの良さを出すように、少しずつバランスを変えて花びらを描きました。
背景色は紫陽花の色(紫)の映える色にしています。
日本酒のイメージをより身近に、お手に取っていただけるような楽しい気持ちで飲んでいただけるようなデザインにしました」
④営業 簔野のデザイン
「今回、二種類の日本酒ラベルを作成いたしました。一枚目は、飯豊山から湧き出る清らかな地下水と積雪をイメージしております。二枚目は、福島県中通りの郷土料理「いかにんじん」を背景にデザインしました。「いかにんじんが陽右衛門に合う」とのお話を藤田社長よりいただき、遊び心を加えたデザインに仕上げました」
⑤デザイン・ディレクション 山崎のデザイン
「藤田社長からお聞きした製造工程が興味深かったので、田植え(お米から作る酒造は珍しいとのこと!)・玄米・精米・洗米・浸ける・蒸す・麹・ろ過といった工程を図案化してデザインしました。たくさんの工程を経てひと雫がぎゅっと出来上がるイメージから菱形のラベルにしてみました」
⑥デザイン・ディレクション 梅林のデザイン
「ふだん仕事で意味やストーリーのあるデザインを考えているので、今回は単純に「かっこいい」「高そう」なデザインということだけ考えて作りました。日本酒ということはあまり意識せず、デザインを優先した結果縦長のラベルになりました」
⑦本部長 近藤のデザイン
「陽右衛門の「陽」という文字より、お酒を飲んで陽気に楽しく盛り上がろう!という意味と、太陽のイメージで書体と画像を選定しました。画像は私が好きなハワイのイメージをAdobe社の生成AIを活用して作成しました。外国人の方にも嗜んでほしいということでローマ字表記にしています」
皆さんは、どのラベルが気に入りましたか? 「これが一番藤田さんらしい!」など、コメントをいただけるとうれしいです。
AIが藤田の物語から作ったラベル
そして、こちらがわたしが作ったラベルです。(上の写真の②です。)
筆者の立場を利用して、アピールさせていただきます。

実はこれ、デザインしたのはAIなんです。
といっても、ただAIに丸投げしたわけではありません。藤田社長がコロナ禍で苦しみ、経営者として生まれ変わった赤裸々なストーリーを、図案に落とし込んだものなのです。
具体的には、下記の記事をchatGPTにコピペして、これを「陽右衛門」ラベルのデザインを作成するためのプロンプト(命令文)を作成します。それを、画像生成に定評のあるAIのMidjourneyに入力し、デザインを出力、調整したのです。
コロナ禍の経営危機という暗闇を照らす一筋の光。まったく淀みのない光ではなく、所々影があったり、欠けていたりしているところが、当時の藤田の迷いや葛藤、それでも前に進もうという意志を表現していると思っています。
上品さの中に潜むワナ
肝心の味わいは、一言で言えば上品。精米歩合50度、醸造アルコールを添加しない純米大吟醸ですから、ふつうに買えば、なかなかの金額になるはずです。
藤田が(大和川酒造店さんのお酒が)「どんな料理にも合う」と言っていたのが納得できます。香りも飲み口も柔らかで、後味は非常にすっきり。月並みな言い方ですが、日本酒が苦手な人も楽しめるお酒だと思います。
なんですが、酒好きとしては、一口含んだ瞬間に忍び込んでくるちょっとしたアピール、苦味とも、渋みとも、旨味とも取れる複雑な風味に、とても惹かれました。それが、喉越しと同時にすっと消えてしまう。
つかんだと思った瞬間、手からこぼれてしまう何か。「ああ、まだ10代の頃、儚かったあの恋のよう…」とやるせない気持ちで、杯を重ねてしまうのでした。
「陽右衛門」を飲んだご感想を寄せていただいた山内聖子さんの著書はこちら。地元で飲む酒の美味さ、この本を読めば大枠わかります!福島の酒蔵も多く登場しています。
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