artienceが取り組む「人間とAIの相互作用研究」とは?
- 小越 建典

- 8月6日
- 読了時間: 4分
cte.のお客様でもあるartienceさんは、旧社名「東洋インキ」の名の通り、インキや塗料の会社。インキと言えば通常、主に印刷した際の発色の美しさ、視認性ばかりが重視されますが、artienceはさらに上をいく「人の感性に響く価値」を掲げ、さまざまな挑戦を行っています。
たとえば、数年前品切れになるほど話題になった「生ジョッキ缶」(開栓すると自然に泡が立ち上る缶)には、artienceグループ企業であるトーヨーケムの特殊な塗料が使われています。これは、単に機能性を追求したものではなく、人が「驚く」「面白いと感じる」といった体験を実現する技術です。
このように、驚きや面白さなど人の感性を刺激することがartienceの新たな軸です。そんなartienceの注目する分野のひとつが「HAI(Human-Agent Interaction)」という領域。
いったい、HAIとはなんぞや?
京橋エドグランの本社オフィスに伺って、体験してきました。
感性に響く体験を、AIとともに
HAIとは、人(Human)とAIエージェント(Agent)との相互作用(Interaction)を研究する領域です。
いま私たちが生成AIを使うときは、
プロンプト(支持・命令)を入力して、AIの応答を待ちますよね。
HAIは、単なる命令と応答で何かを実行するだけではなく、
人とAIの共感や協調、双方向のコミュニケーションに焦点を当てます。
artienceは、新しい価値創造を取り組むにあたり、日本大学文理学部・大澤研究室と連携し、HAIを活用したシステムの研究開発に取り組んでいます。
(日本大学文理学部・大澤研究室といえば「ともにドラえもんをつくる」を掲げる気鋭の研究チームです)
そのひとつの形が、
現場体験型コンテンツ「トモニゴー™~AIエージェントとからくりチャレンジ~」
です。
ネタバレになってしまうので詳しくはお伝えできないのですが、「トモニゴー」には次の3つの要素が組み込まれています。
1. 性格診断・エージェントのマッチング
来場者は、簡単な性格診断を通じて、自分に合ったキャラクタータイプのAIエージェント(3種)とマッチングされます。
2. 関係性の構築
選ばれたAIエージェントと「関係を築く」フェーズに入ります。「ハイタッチ」などのアクションを通じて、AIエージェントとの距離感が変化するよう、感性的な接点が設計されています。
3. 共同タスクの実行
最後に、人間とAIエージェントが協力して「ボールを運ぶ」という共同作業を実行します。この中で、ただの命令と応答ではない、「ともにやる」という感覚が醸成されます。
実際に体験した「トモニゴー™」はこちら。クマのぬいぐるみ、空気入れ、時計にドライヤー…これらを使って、AIエージェントと一緒にボールを運びます。

AIとのコミュニケーションで、空気入れを使うことにした近藤。果たして、その選択は正しいのか??

実際に体験してみると、人とAIがお互いの弱点を補完し合っている感覚があります。ふだん、チャットで生成AIと会話しているのとは違ったコミュニケーションがあるように思います。
単に効率よく作業をこなすだけなら、こうしたコミュニケーションは不要でしょう。作業を通して、より愛着を感じる存在としてAIを受け入れることが、「HAI」のポイントなのかもしれません。
「心が動く」と「役に立つ」の両立へ
従来のAIは、主に精度やスピードを追求するツールとして発展してきました。しかしartienceが目指すのは、「心を動かす存在」としてのエージェントです。ユーザーがその存在に、親しみや信頼感を感じられるようデザインします。
そのためには、AIが「役に立つ」ことも重要。ペットロボットなどとは異なり、人とAIが同じ目標を持って協働することで、より相互の結びつきが強くなるのです。
ここでartienceは、「委託システム」と呼ばれる概念に注目しています。エージェントがモノやデバイスに「乗り移る」ように振る舞うことで、その対象に親しみや信頼感が芽生えるという仕組みです。
たとえば、ただライトが点いたのではなく、「エージェントが点けてくれた」と感じるようになります。こうした変化が、人とテクノロジーとの関係性を大きく変えていく可能性があります。
体験してみよう!
「トモニゴー™」は現在、京橋エドグラン29階にあるartienceさんのオフィスで、体験できます(要予約・法人による申し込みのみ)。ぜひ、下記からHAIのコンセプトを体験しに行ってみてはいかがですか?
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